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ドカッとドコ行こう

略して ドカドコ!

【実食】『魚沼産コシヒカリ』は本当に美味いのか?

▲緑なす穀倉地帯"魚沼"

"米どころ"といったら、たいていの人は新潟県と答えるのではないだろうか。

新潟は、言わずもがな米の生産量日本量もそうだが、質の面でもコシヒカリというウマ米を擁し、なかでも『魚沼産コシヒカリといえば全国に名を轟かす超有名ブランド米だ。

そのため新潟では主要な駅なんかに行くと

米を売っている。

5kgとか2kgとか少量の設定もあるのは、勿論お土産用なのだろう。その土地の名産品を購入して、手土産やプレゼントとするのはごく普通の行為なのだから、そう考えれば土産コーナーで米がデカい顔をしていたところで、なんら不思議はないのである。

『米袋バッグ』…『米俵ポーチ』…『おにぎりストラップ』…

なんら不思議はないのである。

▲うまいぞ"湯沢庵"

そんな米への絶対的信頼感、米へのイコン、米LOVEの熱がユラユラと立ちこめる新潟へ降り立ち、天邪鬼にも駅の立ち食い蕎麦屋へスタンディングした時だった。

月見そばを手繰りながら、フとこんなことを頭へよぎらせてしまったのである。

言ってもそんな美味いものなのか、魚沼産コシヒカリ。と。

(マゼマゼ)

一体どうなんだ。魚沼産コシヒカリ。と。

(ズルズル、ハフハフ)

やれんのか、魚沼産コシヒカリ。と。

というワケで、米を買ってみることにしました。

ムム、なんという事でしょう。この駅では米の量り売りまでしているではないか。オオ、いったいこの地では、どれだけ米が愛されているというのか。アア、どれほど米に献身的だというのか。これには全米も泣いた

▲"唐草模様"はありません

美しい風呂敷に包まれた、南魚沼産コシヒカリ2合(300g)を購入する。

風呂敷の色により、米のテイストが変わる事はなさそうなので、アナタが好きな推しメン、推し坊主が身につけている袈裟の色で決めるのも一興ではないだろうか。

えっとォ自分の推し坊主の太原雪斎ってェ黒衣の宰相って云われてるからァ…

黒色は残念ながら見当たらなかったので、鮮やかな橙色の風呂敷にする。

コンビニ袋が有料になり、エコバッグが推奨されて久しいが、まったく風呂敷は持ち運びにも大変便利なのである。

これが米2合分。茶碗1杯が約0.5合だそうなので、4杯分という事になる。

茶碗4杯なんか、魚沼産コシヒカリとなればペロリだもんね。減量中のボクサー。競馬の騎手。夏に海へ行く約束をしてしまったOLの方々は、くれぐれも手を出さないよう注意して頂きたい。

どこのお宅にも一つはある兵式飯盒を使い、出来るだけ、能う限り、なんとか美味しく炊きあげたい。

無論、今は新米の時期ではないので、米のコンディションはいかがなものか。だが、これは魚沼産コシヒカリだ。そんなものはハンデにもならないハズ。

ところで日本人てことさら新米を良しとする傾向があるけど、インド人は逆に古米、古古米など古い米を好むっていうのを聞いた事がありまして、米は古ければ古いほど、熟成して香りが増すというのが理由らしいけど、ホントかよインド人。信じていいのかよインド人。なんでもカレー味になってないかよインド人。

まったく、ところ変われば品変わる。世が世ならヨガファイヤー。味覚とは面白いものですね。

▲"コシヒカリ"お供を待つの図

ふっくらと炊きあがったコシヒカリが、湯気とともに姿を現す。

言葉少なに 目をうるませて

俺をみつめて うなづくおまえ

きめた きめた おまえとみちづれに

てなわけで、ご飯にはやっぱお供が必要でしょう。

梅干し…ちりめんじゃこ…ごはんですよ…ゆかりもいいもんね。でもって、これに決めろといわれたら、懊悩煩悶、憂悶苦悶、責苦に患苦にカレクック。こんなの悩むに決まってる。

でもでも今回あっさりと選択したのは、この二品。

野沢菜めんたい油炒め』

『信州鎌倉別所納豆』

立ち寄った道の駅でフツーに売っていた品々だが、これはコシヒカリと名勝負を繰り広げそうな面構えと見てとったのである。

思った通り、う…うまい。

噛むほどに甘さを加速させるご飯に、歯ごたえのよい野沢菜とちょっぴりピリリのめんたいがよく合う。

いや…むしろ野沢菜とめんたいを出会わせ、マリアージュさせたのはコシヒカリなのでは?と疑ってしまうほどだ。

そして信州鎌倉別所納豆も…これまた激ウマなのである。

モチモチと歯を押し返すご飯と、大粒でプリプリとした納豆が本当によく合う。豆の風味も素晴らしいけど、やっぱり納豆の美味さってご飯あってこそ!と改めて強く思った次第なのです。

現在、大河ドラマでは鎌倉殿の13人を絶賛放送していますが、信州鎌倉別所殿の13人には是非この魚沼越光という荒武者を加えるべきだと、こう思うわけなのです。

やっぱり魚沼産コシヒカリは美味かった。

そして思わずハッとしてしまったのが、美味い米というのはそれ自体が美味いのみならず、おかずもヒジョーに美味くしてしまうというとコト。

相手を活かして、自分も活きる。彼が来たなら、まあ大丈夫だろう。アイツが居なきゃ、始まらねえ。遅かったじゃないの、なにして…べ、別に待ってたんじゃないんだからね!

人生、かくありたいモノなのである。