『ニンタレ』という調味料をご存知でしょうか。
醤油とニラだけというシンプルな見た目のくせに、味つけの生姜とニンニクが俺たちはいつでも2人で1つだった、地元じゃ負け知らず、そうだろ的な感じの悪目立ちで、かければ何でもニンタレ味にしてしまう強引さ。でも気づけばジャンジャンかけている中毒性。
そんな危険なタレをご紹介いたします。
ここは長野県千曲市の戸倉上山田温泉。開湯120年をこえる美肌の湯へしっぽりと…入っている場合じゃございません。
・温泉街の食堂
地元の老舗食堂『大黒(おおぐろ)』へ足を向け、当店名物『ニンタレカツライス』を是非お食べいただきたいのです。
おお、暑いこと…。
時刻は午後2時30分。食堂大黒が閉店する3時ギリギリの、敢えてこの時間を選んだのには理由があります。まずは店前にずらりと並ぶ、パイプ椅子をご覧くださいませ。
・昭和感ただよう店内
なにしろ、このお店の人気ときたら目を見張るものがございまして、地域の方々はもとより県外からもニンタレに魅入られた中毒者…もといファンが後から後から訪れる有名店なのでございます。
それなのに、中には小さなテーブルが3卓しかない激セマ店舗。わずか八坪から店を始めたというつぼ八もかくやという狭さ。昼のピーク時は店の外に人が溢れ返るため、店前でニンタレをかけた椅子取り合戦が勃発してしまうという物々しさ。人はなぜ争い、奪い合わなければならないのでしょうか…。
せっかく混む時間帯を避けて来たのに、残念ながら店内は満席。他のお客様たちは各々、美味しそうにニンタレカツで舌鼓を打っています。詮方ない、暫く外で待つことにしましょう。
あら、すっかり山々の緑も萌えて、美しいこと..
………
(グ~…キュルルル…)
………
あの~、早く食べていただけます?お腹と背中がくっついちゃいそうなんですけど。ほほほ、くっついたらヨガのインストラクターでもしようかしら、わたくし。おほほほ...誰が片岡鶴太郎やねん!ヨガ・ファイヤーするど!
うふふ、冗談冗談。ほんに陽射しがキツイこと。
そういえば、幼少期に誤って小川へ流した白い帽子は、今頃はどの辺りを流れているのかしら…。
「お待ちのお客様どうぞ~」
「ごめんあそばせ。店主、ニンタレカツライスをいただけるかしら」
・超人気メニュー
さあ、近くでご覧になって。これが食堂大黒名代のニンタレカツライスでございます。
サクサクに揚がったカツがこんなに大量に、ほんに美味しそうだこと。
でも主役はあくまでもニンタレ。カツライスwithニンタレではなく、ニンタレwithカツライスなのでございます。
サクサク…ハフハフ…モグモグ…大変に美味しゅうございます。付け合わせのキャベツと一緒に食べると、キャベツの甘さも加わりまた格別でございます。
ふ~、食った食っ…じゅうぶんに頂きましてございます。
ただ残念なことに、ニンタレカツライスを食べたいと思っても混雑を嫌う人や、また物理的に遠方で来店できないという人もいることでしょう。
・作っちゃおう
食べたくば、作ってしまえ、ニンタレカツ。
それなら作ってしまえという趣向でございます。用意する食材はこちら
・ ニラ
・ 醤油
・ 生姜
・ ニンニク
以上でございます。
ニラを細かく切りましたら、醤油を適量加えまして、生姜とニンニクをこう…イイ感じに好きなだけ入れてください。日本酒やみりんを加える人もいるようですが、パッキャオばりのパンチ力が欲しいのならまろやかさは不要でしょう。
完成でございます。
三日ほど寝かせると良いそうですが、時間の関係上完成でございます。少しお醤油が足りないような気もしますが…あくまでも完成でございます。
さあどうぞ好きなだけ、いつでもどこでもカツにかけてお食べください。また、冷奴にも合いますので、是非お試しくださいませ。
ご飯がどんどん欲しくなる、夏バテも裸足で逃げるスゴ調味料ニンタレのご紹介でございました。
食後はメチャにおうので、たいていの予定はキャンセルしてくださいませ〜。