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ドカッとドコ行こう

略して ドカドコ!

【入手困難】桔梗屋『信玄餅 極』を手に入れたよ‼

 

▲みんな大好き信玄餅

どうやら信玄餅が極まってしまったようだという話を、実は少し前から耳にはしていた。

桔梗信玄餅 極(きわみ)いう名の信玄餅桔梗屋が販売し、レア物として大変な人気を博しているというのだ。

▲プレミアム信玄餅

しかし桔梗屋には、すでに『吟造り』という名のプレミアム信玄餅が存在する。

『極』というからには、使用される餅やきな粉、蜜はおろか楊枝や容器を包む風呂敷、果てはその風呂敷を包む職人までもが厳選されたあのプレミアムを、はるかに凌駕する信玄餅でなければならないハズだ。

いったいどこまで信玄餅は極まってしまったのか…もうずいぶん遠くへ行ってしまったのか…変わっちまったのか、アイツ…確かめるべく、まずは山梨県へと急ぎバイクに飛び乗ったのであった。

 

・『信玄餅極』はどこで買えるのか?

信玄餅は言わずと知れた山梨県の銘菓だ。この安倍川餅のようなお菓子はお土産品としても大変に好まれ、山梨以外の県でもサービスエリアや道の駅などでよく目にし、気軽に買うことができる。

ところが『極』に至っては、そうは問屋が卸さないのである。

▲自然豊かな立地の直営店

購入できる店舗は、甲府の本店ほか限られた直営店のみという店頭販売限定品のためそうそう目にすることは出来ない。

さらに販売は各日数量限定。購入はお一人さま3個入り1箱のみ。予約、取り置き、発送はしない。というがんじがらめの制限が、より入手のハードルを高めている。

聞けば開店早々に売り切れることもザラにあるそうなので、早朝に出発し朝靄が立ちこめる高速道路をフルスロットルのマッハ乗りで駆け抜け、限定販売店舗の一つである桔梗屋 小淵沢店』の開店時間に合わせ急行したのであった。

しかし開店の9時30分を少し過ぎた程度だというのに、もう駐車場に車が停まっているではないか。観光地に近い店舗のため、訪れる客は県外からバケーションを楽しみに来た幸せそうなカップルや家族連れの態だが、どいつもこいつも目の奥は笑っていない…そう、数量限定の『極』を手に入れるためにやって来た輩なのだ。これは…レースだ!

ヘルメットやグローブを外すのももどかしく、四輪連中に後れを取り慌てて入店する。いや、装備は解かない方がよかったのか…これはレースなのだ!

果たして無事に『極』を手にすることは出来るのか…勝利の女神は微笑んでくれるのか…栄光は君に輝くのか…

やったー!!

手に入れることが出来たましたー

 

・『信玄餅 極』の正体とは

▲重厚な佇まい

安土桃山時代に行われた"刀狩"。平成の世に行われた"エアマックス狩り"。そして令和の"極狩り"に遭わないように注意しながら帰路を急ぎ、帰宅後も窓から外を見て周囲を警戒する。夜間なら灯火管制が敷かれていたかもしれない。

息をひそめ…いよいよ『極』とご対面である。

▲絢爛豪華な内装

3個の『極』が入って、1箱700円(税込)也。

高いのか安いのか、まったく判らない。だいたい、極まりしモノに相場などあるのか。畏れ多いことでごぜえますだ。

震える手で『極』を取り出すと、あまりの変貌ぶりに我が目を疑ってしまった。

信玄餅の容器がモナカになっているではないか‼

ご丁寧に蓋まで!

▲これが本当の食い尽くし系

つまり『信玄餅 極』とは、容器ごとムシャムシャ食べられるまでに極まった信玄餅だったのだ!

なんとかを食らわば皿までも。お前百までわしゃ九十九まで。これは信玄餅を余すことなく楽しめる夢の信玄餅、僕たち私たちが考えた最強の信玄餅、まさに極限の信玄餅といえよう。これなら人気爆発、入手困難になるというのも納得だ。

 

・『信玄餅 極』の食べ方とは

では早速、『極』に黒蜜を垂らしてェの…

容器ごとガブリッ‼

ワイルドにムシャムシャ!モグモグ!

『極』の食べ方については議論百出あると思われるが、正解なんてないハズである。いったい極まった信玄餅を、何人の有識者が食べたというのか。いまだ黎明期。これからが成長期。永遠の反抗期。各々のやりたい事が道になるという状態なのだ。

▲ただ春の夜の夢のごとし

蓋まで全て平らげれば、信玄餅は全て無と化す。色即是空空即是色。所詮この世は泡沫の夢。この満足感と寂寞感が素晴らしい。あ、あと、ゴミが出ないのもイイよね。SDGsっていうの?

信玄餅ここに極まる。たいへん美味しゅうございました。

~ 完 ~

 

と締め括りたいところだが、「まだコイツ(極)には伸びしろがある」と激しく思うところがあり、ここで一言もの申し上げさせていただければと思う。

それは容器に使われている、極を極たらしめているモナカのことだ。

モナ王をご存知だろうか。

アイスモナカの美味いヤツだ。銭湯帰りに食べると、サイコーに美味いヤツである。

このモナカタイプなのである。『極』に使われているモナカは。柔らかくウェットで、そして少しモチモチしている。

ということは、もともとモチモチしている信玄餅と一緒になると、モチモチした餅がモチモチのモナカとモチモチモチモチ状態になりちょっと餅モチモチ過ぎるのではと感じてしまうのである。

そこでである

チョコモナカジャンボである。

これもアイスモナカの美味いヤツだ。カロリーを気にして半分だけにしても、すぐに冷凍庫を開け残り半分も食べてしまうサイコーに美味いヤツである。

このモナカタイプにして欲しいのである。少しハードでドライ、そしてパリパリしているこの感じのモナカに。

そうすれば信玄餅のモチモチと、モナカのパリパリとの個性が各々反目しつつも互いに認めあい、『信玄餅 極』から信玄餅 限界突破』へと進化するハズなのである。

そしたらこの『信玄餅 限界突破』爆誕の暁には、私は何箱だって購入するつもりである。多少家計に影響がでても構わない覚悟だ。言い出しっぺの自分が急先鋒にならずしてどうするものか。たとえ給料を前借りしてでも…

え?お一人様1箱まで?残念だな~。