草津よいとこ 一度はおいで♪
草津節でおなじみ群馬県の『草津温泉』といえば、言わずと知れた日本三名泉の一つ。
全国津々浦々の温泉好きが、是非ともその名湯を味わおうと湯桶に手ぬぐい、ヴィダルサスーンやらを携え続々と訪れる大温泉地です。
日本武尊や源頼朝が開湯したとも言い伝わる歴史ある草津温泉へ私、数年ぶりにやって来たのでした。ホホホ。
ホホ…アチチ!草津は標高1,200mの山の中にあるため涼しいかと思いきや、今年の夏の暑さはそんなもの一向お構いなし。も~暑い~。
▲いつだって観光客で大賑わい
さァさァ皆々様、草津と云えばなんといってもここ。
温泉街の中心に位置し、草津のシンボルマークとして知られる
『湯畑』です!
滾々と湧き出る豊富な源泉を木桶へ流し湯温を調整したり、温泉成分の塊である「湯の花」を採取するための大規模な施設です。デザインはあの岡本太郎氏。爆発しなくてよかった。
▲あ~あ~ お湯の流れのように~
流れるお湯自体は無色なんですが、こうして溜まると綺麗なエメラルドグリーンに大変身。
しかし一体何故…
それは「出湯粉米(いでゆこごめ)」のせいなのです。
出湯粉米は温泉を好み生息する藻の一種で、体の色が白みがかった緑色だから繁殖している湯溜まりなどが見事なエメラルドグリーンになるというワケ。
▲てやんでい‼ 湯は尻に噛みつく位が丁度いい
この藻は90℃近い高温の中でもヘッチャラで、銭湯のお湯があんまりにも熱いので水でうめようとすると「バカ野郎!こんななァ日向水だ、べらぼうめ!」と叱ってくる江戸っ子みたいな連中なのです。
ドドドドドッ…
ここの源泉の湯量は1分間に4,000リットル。漂う硫黄の匂いがす、すごい~!
なんたって草津の語源は「臭水」くさみず…くさうず…くさつという説があるくらいですからね。
▲こんなに綺麗なのに…
強酸性泉である湯畑の酸度はレモンと一緒くらいで、1円玉なら一週間くらいで溶けて無くなってしまうそう。つまりこれは、『燃えよドラゴン』のハンの地下施設にあった謎の緑のプールと同等の攻撃力があると見てよいのではないでしょうか。
ドドドドドッ
しかし暑…いや熱い!
湯畑の湯温は55℃位だそうですが熱気ムンムン、ここに居るだけで汗が流れてきちゃいます。アチチ!
▲湯畑の喧騒が遠くの町の祭囃子のように
観光客で賑わう湯畑から少し離れ小路に入ると、今までと打って変わって落ち着いた温泉街の顔を見せるのも、数多ある草津の魅力のひとつではないでしょうか。
ふ~。
浴衣の襟に風を入れながら、細い道を抜けていきます。
そういえば草津白根神社境内には松尾芭蕉の句碑がありますが、芭蕉本人が草津を訪れたという記録はありません。草津に来たらこの小路を歩きたかっただろうなぁ…あの人、なにかといえば奥の細い道を行きたがるから。
▲山下清画伯の来草記録はあるが、果たしてお供え物は無事だったのか…
辿り着いたのは「裏草津」と呼ばれる地蔵地区。その名の通り、お地蔵さんが祀られています。ナンマンダブナンマンダブ…
そうそう、この裏草津エリアってば数年前に
足湯やら手湯やらを温泉設備を整えて、観光スポットとしてリニューアルをしたのでした。
なんだか垢抜けたな~。温泉だけに。
そして、裏草津の中でも異彩を放つのがこの『顔湯』!
顔湯って一体なに?足や手だけを湯に浸ける足湯や手湯みたく、顔だけをジャブジャブ浸けるのかしら?
▲なんたって無料だいね
恐る恐る顔湯の覗き箱に近づくと、なんだか温かい蒸気が出ている!
なるほど、これはいわゆる顔用のスチームサウナじゃない?
覗き箱の下には地蔵地区の源泉が滔々と流れており、モウモウと湯気が立ち昇り顔を撫でていきます。草津にある源泉の泉質は強い酸性であり、それらは肌を引き締め美肌への効能もあると云われていますから、蒸気とはいえメチャ効きそう~。
ここはひとつ是が非でも顔湯で美顔となり、おらが村のエマ・ワトソンとなって帰らねば‼
……
…こ、これが私?
出湯米粉で緑なす湯畑の水面に映る姿は…これキーラ・ナイトレイじゃないの⁉ 浴衣着て汗だくの。
(※ 個人の感想です。効果には個人差があります)
顔湯、スゴイじゃん!草津に来たら、皆様もぜひ‼