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ドカッとドコ行こう

略して ドカドコ!

『ボンカレーMAXジョロキア』と『LEE 辛さ×30倍』はどっちが辛くて美味しいの?食べてみたよー

 

ボンカレーの "ボン" はフランス語であり、日本語に訳すと「美味しい・優れた」という意味である。

LEEアルジェリアベルベル語であり、日本語に訳すと「歩き疲れて汗をかく」という意味である。

嘘である。

LEEの語源については、担当者が商品名を考えていた際に「カリー…カリー…リー!」と叫んだこと、試食の際に「かりーっ!(辛い)」と叫んだこと、この二つであると製造販売者の江崎グリコが公式にアナウンスしている。こっちも嘘のような話だが…

いずれにせよ他者から得られる情報が、全て正しいとは限らない。とかくこの世は玉石混淆。信ずるべきは自身の目や耳。そして味覚。つまり行動あるのみなのである。

・本当に辛いのか

ネットの口コミ等では「辛い」「辛くない」「辛すぎて体調を崩した」「おじいちゃんの腰痛が治った」「不良の息子が更生した」などの情報が散見されるボンカレーMAXジョロキア『LEE 辛さ×30倍』。本当に辛いのか。そして、どっちがより辛くて美味しいのか、実際に食べ比べてみた。

まずは兵式飯盒で米を炊く。

この兵式飯盒の湾曲したフォルムには意味があり、①焚火でも米が均等にイイ感じに炊ける。②携行時に曲線部が体にイイ感じにフィットする。③飯盒同士を並べる際にイイ感じにまとまる。という機能性に秀でている。また、米の胚芽部をイメージしたデザインであり「芽が出る」といって縁起が良いと主張する、一部の過激な兵式飯盒原理主義者もいるらしいとのことだ。

カレーの添え物といえば漬物は外せない。今回は定番の「福神漬け」ではなく、「きゅうりのキューちゃん」等をチョイスした。

ちなみに、福神漬けが考案されたのは明治10年、老舗乾物屋を営んでいた十五代野田清右衛門という人物が発明している。日本史の授業中に習った事があるという人も、ひょっとしたら何かの拍子でたまたまふとした弾みでいるかもしれない。

「はじめちょろちょろ、中ぱっぱ、赤子泣いても蓋取るな」という歌のような、おまじないのようなフレーズを耳にした人もいるだろう。これは炊飯の工程で、いかに火加減が大切かを表す言葉である。

ちなみに、じっくりコトコト調理中だった塚原卜伝宮本武蔵の一撃をハッシと受け止めたのは鍋蓋であり、赤子が泣いても絶対に取ってはいけない炊飯中の釜の蓋ではなかったことを、剣豪であり自炊者でもあった卜伝氏の名誉のためここに記しておきたい。

・実食

これがボンカレーMAXジョロキアである。

一般に認識されているカレーよりも、赤みが強い配色となっている。これがジョロキアの発する色なのか…実に不気味だ。

辛い!とにかく辛さの初速がハンパなく、口に入れた瞬間に辛さを感じる…というか痛い。通常のボンカレーなど比ではなく、これは次の一口を躊躇してしまう程の激辛だ。

ちなみに、ジョロキアバングラディッシュが原産地であり、その余りの辛さに食した高齢者が不幸にも毎年犠牲となってしまい、白いアサシンと呼ばれる我が日本の正月の餅とともに世界から大変危険な食物として注意喚起されているとの事を、物の本で読んだような読まないようなおまへんような屁のようなだ。

そしてこれがLEE辛さ×30倍である。色はスタンダードなカレー色といっても良いのではないだろうか。

辛い!が、コクのような旨味が勝る。ジョロキアの青臭さがなく、辛いは辛いがなんとか美味しく食べられる。

ちなみに、今や国民食とも言えるカレーではあるが、いわゆる日本式カレーの発祥は海軍の兵食であったとの伝承は、どうやら家庭へのカレー普及時期をみると誤りのようである。また、海上行動時に曜日の感覚を忘れないようにと海軍では金曜日にカレーが供されるという話も、これまた誤りであると自衛隊員が証言している。土曜の午後に新喜劇を観ながら昼ごはん食べ食べ、週末の到来を実感するのとは違うようだ。

・激闘の末

気温36℃を超す屋外にて玉汗かきながら、激辛カレー2種を食べ比べてみた。その結果は、カップ麺の蒙古タンメン中本を辛く感じる自分がギリギリ完食できる位の激辛っぷりであり、より辛かったのはボンカレーより美味しかったのはLEEというのが実感だ。

もちろん、人によっては結果が違うという事もあるだろう。だからこそ、他者の意見、評価など安易に鵜吞みにせず自分で確認してみて欲しい。書を捨てよ、カレー食え。つまりそういうことなのである。なんか知らんけど。