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ドカッとドコ行こう

略して ドカドコ!

今日は弥彦村『彌彦神社』にお邪魔しております。マムシさ~ん

 

赤蝮サンダースのミュージックギフト。

この番組は「エーザイ」「マルエツ」ほか各社の提供でお送りします。

inakakaoru.hatenablog.com

 

マムシさん、今日は新潟県弥彦村彌彦神社さんにお邪魔しております。マムシさ~ん!」

f:id:inakakaoru:20210919090612j:plain「♬ "いつか即身成仏のようなジジイみたいに無口な強さで  いつかくたばり損ないのババアみたいに可愛い笑顔で~ " …いい歌だよなァ『家族になろうよ』は。ええ?よせよゥ、誰が巣鴨福山雅治だって?」

「誰も言ってないよ」

「いやいやいやいや~、有利ちゃん。今ね、彌彦神社の境内で結婚式を挙げているのを見てさ、ついつい嬉しくなって美声を聴かせたってワケなんだよ。しかしイイもんだねェ、和装のお式はさ。角隠しなんて、今時あんまりお目にかかれねェもんな。それにしても別嬪さんだよ、花嫁さん。新郎の野郎め、この幸せ者!女たらし!泥棒!出歯亀!」

「神前式だね。どうぞお幸せに」

f:id:inakakaoru:20210919094536j:plain「しかし驚いたね。有利ちゃんさ、ここの神社の駐車場、朝からいっぱいなんだよな。ちょっと珍しいんじゃねェかな」

彌彦神社万葉集にも登場する、たいへん由緒ある古社だね。新潟県随一のパワースポットとしても、今じゃ大人気だと聞いているよ」

「日頃から俺は『隅に置けないひと』『席の真ん中にいらして』『ずいぶんご無沙汰ね、憎いマムちゃん』なんてキャバレーじゃ言われているけどさ、ここは仕方ねえな、ガマンして隅に停めることにしたよ」

f:id:inakakaoru:20210919090022j:plain「やあやあやあ、さすがは越後国一宮だ。境内に入るとガラッと雰囲気が変わるんだから。空気が凛としているね。参拝者も多いねえ。そこのお父さん、彌彦にはよく来るの?」

「こらっ‼『おやひこさま』と呼ばんか!」

「あらららら、怒られちゃったよ。悪かった悪かった。お父さん、ここいらじゃァなんだ、みんな彌彦神社のことを『さま』付けで呼でるのかい?」

f:id:inakakaoru:20210919100130j:plain「小さな子どもだってそう呼んで、ちゃんと敬っておる」

「ふ~ん、弥彦の人たちはまた信心深いんだな。いやどうも、感心しちゃったよ。そうだそうだ、やっぱり日本人はこうでなくちゃな。お父さんもこれからお参りかい?」

「いえ、隣の弥彦競輪場に向かっております」

「ちっとも信心深くねェなこのジジイ‼ いわき平競輪場のマスコットキャラクター『リュウ君』みたいな邪悪な顔しやがって。しょ~がねェな~。まあ、境内の中に開設されている公営競技場だ、ご利益があればいいな。勝負事はホドホドにして、長生きしろよ」

 

f:id:inakakaoru:20210919100142j:plain「こりゃあ、なるほど北越鎮護の拝殿だ。納得の威容だな。自然との調和が素晴らしいよ。いやはや惚れ惚れするねぇ。じゃあ早速お参りさせて貰うとするか」

マムシさん。ここの参拝方法は一般的な "二礼二拍手一礼" ではなく "二礼四拍手一礼" だから気をつけて」

「そうだったな。よし…え~神様、東京から古マムシが来ましたぜ…神仏は尊ぶべし、頼むべからずなんて言うけどよ、俺は頼んじゃう…どうか『ウルトラマントリガー』に出演できますように…」

「いったい何役で出るつもりなのよ、マムシさん」

「地球平和同盟TPU日本支部浅草班の隊員として…」

「地球規模なのに随分とこまかい組織だねぇ」

f:id:inakakaoru:20210919100210j:plain「有利ちゃんさ、神社の周辺には宿場町として温泉街も広がっていてさ、参拝客にとっちゃこいつァ賑やかで嬉しいと思うな。お土産だって目白押しだしなァ。本当に見どころの宝庫だね、ここは」

「弥彦といえばるろうに剣心に出てくる少年 "明神弥彦"。その名前の由来になった地でもあるよね」

「るろ…剣…なんだって?」

「少年ジャンプに掲載されていた漫画だよ」

「なんだよ、ポンチ絵かよ。手塚治虫先生や横山光輝先生とかじゃないんだろう?まったく興味ねえやな。そんなもの読むくらいなら、俺の書いた本を読めってんだよ。よっぽどタメになるぜ。さあ、これ以上遊んでやる時間はねえ。お土産を買いにさっさと行こうぜ。所詮この世は弱肉強食。こんなに楽しいのは幕末以来だ」

るろ剣読んだことあるでしょ、マムシさん」

 

f:id:inakakaoru:20210919100301j:plain「門前にある御菓子処『米納津屋』さんに入ろうか。よぅ、こりゃあ雰囲気のある店構えだねえ」

「米納津屋さんには有名なお菓子が置いてあるよね」

「へ~、なんていう菓子だい?」

f:id:inakakaoru:20210919100546j:plain「越の銘菓『雲がくれ』。TVドラマの『下町ロケット』に出てきた事もあるよ」

「『雲がくれ』…ふ~ん、こいつァなかなか洒落た名前だな。粋な女将でも居てさ、名付けたのかもしれねえよな。今日は会えるかしら。でもよ、東京からあんまりイイ男が来たってんでビックリして、ホントに雲隠れしなけりゃいいけどなァ、ガハハ!」

マムシさんも、昔は雲隠れした口なんじゃないの」

「そうそう、俺なんかよく家財道具まとめて闇夜に乗じて抜き足差し足…って、よせよオイッ!それじゃあ夜逃げだよ」

「さ入店しよう」

f:id:inakakaoru:20210919101805j:plain「他の客もたくさん居るな。やあやあ、お母さん。あなたも『雲がくれ』買いにきたの?」

「ええ、少々、手土産に」

「そうかいそうかい。こいつはどんな菓子なんだい。教えてくれる?俺は初めてなんだよ」

f:id:inakakaoru:20210919101850j:plain「まずはサクサク」

「ほ~」

「中フワフワ」

「なるほど」

「でジュワジュワ」

「ふ~ん」

f:id:inakakaoru:20210919101917j:plain「トロトロ」

「あぁ…」

「ゴゴゴ、ギャギャ~ン」

「ジャンプのバトル漫画を朗読してるみてえなババアだな‼ 擬音語ばかりでちっとも情報が入って来ねえよ!大阪府熊取町のマスコットキャラクター『ジャンプ君』みてえな無感情な瞳しやがって。しょ~がねェな~。まァ、美味いってのはなんとなく伝わったよ。甘いもんはホドホドにして、長生きしろよ」

f:id:inakakaoru:20210919102034j:plain「それじゃあマムシさん、曲に行こう。大乃国&渚ひろみで『博多中州は恋の町』」

「スイーツ親方の歌だな。恋の町って、こりゃまいったな。甘いのもホドホドに頼むぜ」

 

f:id:inakakaoru:20210919103933j:plain「いやいやいやいや、良かったねえ、彌彦神社。日本一と言われる『菊祭り』の開催時期に、是非ともまた来たいもんだよな」

マムシさん、今日はもうこれで東京に帰ってくるの?」

「おいおい、有利ちゃん。『のどぐろ』『くちぼそ』『南蛮えび』…せっかく美味いモンだらけの新潟にいるんだぜ。決まってんだろ」

f:id:inakakaoru:20210919224559j:plain日本海相手に海産物の国盗りだ」

「絶対るろ剣読んでるでしょ、マムシさん」