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ドカッとドコ行こう

略して ドカドコ!

【信州土産】七味唐辛子『八幡屋礒五郎』スパイスチョコ野郎

 

「カヲルさん、お先に失礼します~」 

「おつかれ様、エリカちゃん。気をつけて帰ってね」

f:id:inakakaoru:20210214081453p:plain「いつも遅くまでお疲れ様です~。これをどうぞ~」

「え?なになに」

f:id:inakakaoru:20210214082149p:plain『Kongen Sweets』スパイスチョコレートです~」

「こんげ…スイーツ…」

f:id:inakakaoru:20210214212806p:plain「"七味唐辛子" 製造販売の老舗八幡屋礒五郎が展開する、お菓子ブランドですよ~」

「七味唐辛子とお菓子⁉」

f:id:inakakaoru:20210214082232p:plain「ホントだ。チョコレートだ!」

「カカオは栄養価高いですし、元気ハツラツで仕事を切り上げて、カヲルさんも早く帰りましょう~」

「ありがとう‼」

 

f:id:inakakaoru:20210214082421p:plain嬉しいなァ。

わざわざ大門町の本店で買ってきてくれたのかな。

あそこなら、八幡屋さんの商品をほぼ手に入れる事ができるし。

f:id:inakakaoru:20210214082513p:plainお店の前には七味缶型ベンチもあって、一息入れることも出来ちゃう。

しかしあの缶のデザイン、なんど見てもカッコイイ!

長野のお土産の定番といえば、コレは外せない。

f:id:inakakaoru:20210214082255p:plain幡屋の七味といえば唐辛子をはじめ紫蘇や山椒、生姜や陳皮など七種の素材を秘伝の製法で調合した逸品としてチョー有名。

その鮮烈な薬味と、自慢の焙煎技術で煎られたカカオを使用したチョコとの組み合わせ…かぁ

なんか美味しそう!

f:id:inakakaoru:20210214082831p:plain厳選された薬味はどれも個性豊か…か。

エヘン…

 

「江戸時代の天文元年から鳴らした俺たち八幡屋七味部隊は、『振りかけると食べ物が美味くなり食べすぎて太ってしまう』という濡れ衣を着せられ当局に逮捕されたが、善光寺境内から脱出してチョコレートに潜った。

しかし、甘さの中でくすぶっているような俺たちじゃあない」

f:id:inakakaoru:20210216001401p:plain「俺はリーダーの『唐辛子』通称 "カプサイシン"。奇襲戦法と変装の名人。

俺のような天才策略家でなければ、百戦錬磨のつわものどものリーダーはつとまらん」

f:id:inakakaoru:20210214082924p:plain「俺は『山椒』通称 "うな重の上にいるヤツ"。自慢のルックスと小粒でもピリリに、女はみんなイチコロさ。

ハッタリかまして、サンショウウオから山椒大夫まで、何でもそろえてみせるぜ」

f:id:inakakaoru:20210214083030p:plain「よお、お待ちどう!俺様こそ『柚子』通称 "冬至にお年寄りが入っている銭湯の湯船にプカプカ浮いているのをテレビでよく観るヤツ"。薬味としての腕は天下一品。

皮が固い?種が多い?みかんの方が好き?だから何?」

f:id:inakakaoru:20210214082954p:plain「S.G.『生姜』通称 "岩下じゃいつも新しいヤツ"。口をサッパリさせる天才だ。ガリになったら "すきやばし次郎" でもブン殴ってみせらあ。

でも、『しょうがないなぁ生姜だけに』なんてオヤジギャグだけは勘弁な」

俺たちは、道理ばかりの世の中にあえて挑戦する。

ネットでも買える神出鬼没の

『スパイスチョコ野郎7チーム』‼

刺激を求めたい時は、いつでも言ってくれ!

なーんてね、ウフフフ」

「あの…じゃあ帰りますね~」

「あッ、まだ居たのォ⁉」

【長野県小海町】そうだ、海に行こう

「もしもしカヲルくん?今いったいどこに…」 

「課長…いま…海にいます」

f:id:inakakaoru:20210211113846p:plain出勤しようと駅のホームに立ち、気がつくと会社に向かう電車ではない車両に乗っていた。

車窓からいつもと違う風景をボンヤリと眺めながら、なんとなく

「海に行きたいな…」 

なんて。

f:id:inakakaoru:20210211092656p:plain着いたのは小海という駅。綺麗な名前だ。

「海?海って」

「いま、小海です…」

「小海?佐久の小海町のことかね?海どころか、えらい山の中じゃないか」

「有休を使わせていただきます…」

「有休って、キミ、もう有給使い切って…ツーリングだかなんだかで」

「傷病休暇でお願いします…深爪で…」

「ちょ、カヲルく」

ピッ。

ツーツーツー

f:id:inakakaoru:20210211114302p:plain日々の喧騒からのエスケープ。

日常からのエクソダス

海に来てしまった。

f:id:inakakaoru:20210211093225p:plainすでに昼に近い時間。

体なんて現金なもので、どんな時だって腹は空く。

駅前に『盛柳軒』という食事処。

「ごめんください」

f:id:inakakaoru:20210211093343p:plain年配の店主と奥さんが、のんびり店を営んでいる様子だ。

店内にはコタツ席もあったが、あの席を使うには、まだまだ自分には人生経験が足りない様に思えた。

f:id:inakakaoru:20210211114047p:plain温かいお茶で、身も心も暖める。

ここでは普段の生活より、時間がゆっくり流れているように感じる。

f:id:inakakaoru:20210211114132p:plainラーメンは一種類のみ。

でも、選択肢の多いことが、場合によっては親切じゃないと感じる事だってあるわけで。例えば初見の、メニューやトッピングがやたら豊富な券売機の店とか。後ろに他の客がズラー並んでいる時とか、特に。

今はこのシンプルさが心地いい。

「ラーメンください」

f:id:inakakaoru:20210211093636p:plain昔ながらのラーメン、っていうやつ。

でもみんな、それぞれの昔って持っているわけで。

f:id:inakakaoru:20210211114201p:plain自分の昔って、そういえばどんなだったっけ…

たまには立ち止まって、振り返ってみるのもいいかもしれない。

昔の自分は、今の自分をなんて言うだろう、なんて。

f:id:inakakaoru:20210211095315p:plainもう昔には戻れないし、でもずっと今のままではいられないし

それなら、新しいものを作るべきだと思うから。

しっかり食べて栄養つけよう。

f:id:inakakaoru:20210211114221p:plain麺あってのスープ。スープあっての麺。それがラーメン。

なので、スープだけになったら残してしまうから。

なんて少しエラそうかな。

塩分摂取は控えめに。

f:id:inakakaoru:20210211093136p:plain「ごちそうさま」

表に出ると、目の前は小海。

やっぱり海はいい。

"疲れてると人は海に行きたくなる" なんていうけれど、たぶんその通りだと思う。

リフレッシュには、おすすめしたい。

 

午後になり課長に連絡をすると、お土産に純米酒『きたやつカップ』を買ってこいと言われた。

だが、どこに行けば買えるのか、よく分からない。

面倒くさいので、コンビニで『ふなぐち菊水』を買って帰ることになるだろう。きっと。

 

f:id:inakakaoru:20210211114728p:plainまた出勤前に海に行きたくなったら、今度は小海ではない海もいいな。

その時もやっぱり、着いてから課長に

「海にいます」

と電話をするだろう。

f:id:inakakaoru:20210211114632p:plain「今度はバイクで」

なんて。