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ドカッとドコ行こう

略して ドカドコ!

ラーメン大学 臼田キャンパス

もう大学を卒業していい加減たつが、いまだに「え?単位足りなくね」と慌てふためく夢を見る。

それこそ大学在籍時にまつわる夢は、単位足りなくね以外は一切見たことがない。

これは一体どーゆー現象なのか。

もちろん身に覚えは、ある。

講義は無遅刻無欠席なんて学生ではなかったし、むしろ「BURRN!」や「週プロ」の発売日ともなると、勉学では決して見せない集中力と粘り強さを本屋の立ち読みで発揮し、よく講義をぶっちしていたものである。高田馬場や新宿周辺をのたくり、日が暮れてもキャンパスにたどり着かなかったものである。

しかし何故いまだに、単位足りなくねの夢だけを見るのか。いつまで大学関連の、こ文字通り悪夢を見続けなければならないのか。

だから私は今日も『ラーメン大学』に通い、大学の思い出を上塗りしようとしているのかもしれない。

 

・大学では自分で学べ

ラーメン大学、通称『ラー大』の歴史は長く、1970年頃に長野県内で1号店がオープンしてから店舗を増やし続け幾星霜、一時は県内に60店舗以上を展開し隆盛を誇った老舗ラーメンチェーン店である。

私が東京でとぐろを巻いていた大学は、一応創立されて100年以上の歴史をもっていたが、ここラーメン大学臼田店…いや臼田キャンパスも、それに勝るとも劣らない歴史的店構えと、アルカイックな趣で私たちを迎えてくれる。

この伝統と格式のある学内で、今日も今日とて学びに励もうというのである。

このメニュー表からオーダー…いや、履修登録をするのだ。

ここ臼田キャンパスはおばちゃ…女性が一人で大学を切り盛りをしている。ジェンダー平等やダイバーシティを推進している、素晴らしい校風だ。

ラーメンを待っている間も、勉学を疎かにしないよう蔵書も充実している。

本日は名著『ミナミの帝王』で経済を学ぶとしよう。

 

・大学では熱く学べ

これがラーメン大学人気NO.1の『こて味噌ラーメン』だ。熱々で到着である。

しかしながらこの臼田キャンパスは、ラーメンの完成までが滅法早い。可愛らしいチューリップ型の店内照明を、ゆっくり観賞している暇もないくらいだ。

フ~フ~…ズルズル…アチアチ…

うまいぜラーメン大学!!

スープはこっくり濃厚。野菜もシャキシャキで油の香りもいい。

大学の偏差値は学部によってバラつくが、臼田の偏差値は高そうだ。

ズルズル…ハヒハヒ…アチアチ…

特筆すべきはこの麺である。

なにしろ、これ真っ四角なんじゃない?と思うくらい麺のエッジが立っている。四角四面じゃ生きづらいが、生きづらい世の方を変えるくらいの気概が学生には必要だろう。

どんぶりのフチに輝くのは、ラーメン大学の校章だ。

ピンバッジにして学ランの立襟に付け、威風を周囲に示したいものである。

実に充実したキャンパスライフだった。

今度こそ、過去の大学のナイトメアを払拭出来るに違いない。

ところで長野では、最終学歴を「ラーメン大学卒業」とするファニーな文化がまだ残っている。これには声を大にして、私は異を唱えたい。

ラー大に卒業の二文字はない。あるのは通学在籍のみである。

さあキャンパスライフ、楽しもうぜ!