季節は冬にむかい、これからナニが一番うまいのかと言われれば、アレだろ!
というものがあるんです。
それがネギ‼
そう、あのネギ!
でも、たぶん思い浮かべているそのネギじゃなくって
それってば『下仁田ネギ』‼
群馬県下仁田町特産の別名「殿様ネギ」と呼ばれる下仁田ネギが、11月になりジョジョに収穫されソロソロ店頭に並び始めるこの時期は、足が知らず知らずに下仁田へと向かってしまうんです。フラフラ~。
下仁田付近のサービスエリアや道の駅でもネギはお求めになれますが、実際に食べてみてそのおいしさを体感し、たくさん手に入れることをオススメするのであります。
・本場で味わうべし
世界各国にある空港はその国の玄関でもあり、降り立つ際に鼻にした匂いもそのお国柄を表していると聞きます。たとえばアメリカの空港はコーヒーの匂いがして、フランスは香水、スペインは葉巻でイタリアはピザ、インドは香辛料でハワイはフルーツといった風。ちなみに日本は魚の匂いがするんですって。
そして下仁田は当然、むせかえる程のネギの匂いで周囲が充満されて…いなーい‼
クンクン…え~。なんだか、ざんね~ん。
あれ?今日はツーリングの人たちが少ない。
ネギ料理で舌つづみを打とうと、お邪魔したのは内山峠ふもとのお食事処『おかた茶屋』さんです。
実は下仁田ネギは生じゃ辛くて食べられたもんじゃないんですが、熱を加えると肉厚の身がトロトロになってメチャメチャに甘~い。ここおかた茶屋の名物「もつ煮」は、その下仁田ネギの魅力を余すことなく表現できる白い…いえ茶色いキャンパスなのです。
こんちわ~。
大将、どう?やってる?
ここでオーダーするのは『もつ煮定食』一択!
『もつ鍋定食』を頼んだこともありますが、個人的にはコッチのが圧倒的にウマイんであります。
・欲望のおもむくまま味わうべし
下仁田はコンニャクの名産地としても有名です。
その「コンニャク」と「下仁田ネギ」、そして「もつ」というツワモノ三者による上州三国志が、熱くコトコトとかの地の食の歴史を紡いでいるという事実を、もっと多くの人に知って貰いたいものだなあ。
ここのもつ煮に使われている味噌は自家製。コンニャクも自家製。ネギだって自家栽培と、日本の食料自給率の数パーセントは担ってるんじゃないでしょうか、ここの店は。
下仁田ネギはおもに白い部分を食するのですが、収穫時期の早い11月頃の若いネギは、青い部分もおいしくいただけちゃいます。
トロトロのネギとプリプリのコンニャクとクニクニのモツを口に入れ、すかさずゴハンを頬張ればもうテンション最高潮!
このゴールデンローテーションを繰り返すだけでも十分なのですが、やはりもつ煮の至高の食べ方といったら
オンザライス!
もつ煮をゴハンにバウンドさせて口に運ぶなんて、そんな悠長なことしてたらいつまでたっても旨さに追いつくことは出来ません。
追いつき、そして追い越すためゴハンの上に乗せハフハフとかっ込むのです!
ハフハフ…
なんだったらもつ煮のお汁もゴハンにかけて、体裁なんて気にせず汁だくでザクザク…ハフハフ…
ザクザク…ハフハフ…モグモグ…
ごちそうさまでしたー!
く~…下仁田ネギ、うまかったぁ…
とシミジミ実感したところで、おもむろにネギを購入するのであります。
二袋いただいちゃいました。
お、重い…これが栽培期間一年以上という下仁田ネギの重さよ。かの地に根付く二百数十年のネギ歴史の重さなのです。ズッシリ。
収穫が始まった激ウマの下仁田ネギですが、最もおいしい時期は霜にあたり甘味がグンと増す12月とのこと。
あと、例年11月下旬には「ねぎ祭り」が開催されているのですが、感染症拡大防止のため今年も中止になったようです。残念だなぁ…コロナめ~。
また「ねぎサミット」やらないかな~。