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ドカッとドコ行こう

略して ドカドコ!

今日は上越市『かなざわ総本舗』にお邪魔しております。マムシさ~ん。

 

赤蝮サンダースのミュージックギフト。

この番組は「カギのマークのキーコーヒー」「味塩コショウのダイショー」ほか各社の提供でお送りします。

マムシさん、今日は上越市稲田4丁目『かなざわ総本舗』さんにお邪魔しております。マムシさ~ん」

「ふ~ん、ここのお城は『高田城』っていうのかよ。江戸時代に高田藩があって?明治時代には高田県の県庁所在地があったって?ほ~、アナタ随分よく知ってんねぇ。ここに住んでて長いの?ああ、そうだと思ったよ」

「これはまた立派な城跡だな。善男全女が散歩してやがら。じゃあアナタもここを通って、これからご出勤をしようなんて…え?登校?あそこに見える高校に?この野郎、おまえ高校生かよ!河合伸旺演じる悪代官みたいな顔しやがって。いやに落ち着いてやがるな。登校じゃなくて、登城の間違いだろ。ガハハハ!まあまあ、しっかり勉学に励んで、早く俺みたいな立派な大人になるんだぜ」

マムシさん、なんだか楽しそうだね」

「やあやあやあ、有利ちゃん。今ね、学生とスキンシップしてたんだけどさ、流石は戦国最強と云われた上杉謙信公の城下町だよ。どいつもこいつも面構えがなんかイイんだよなぁ。あっちで信号待ちしてるのが汐路章だろ、コンビニ入ってたのが内田勝正で、ベンチで寛いでるのが菅貫太郎

「名優ばかりだねぇ。みんな時代劇の悪役だけど」

「さ、マムシさん。お店の紹介をして」

「そうだったそうだった。かなざわ総本舗さんだったな。100年以上続く和菓子の老舗ってんだから、立派なもんだよね。店ん中に入ってみるとさ、装飾品ひとつひとつに伝統を感じるよ。あの照明だって…あれは電灯か。ガハハ!」

「ようよう、お父さん。いつもこのお店に来るの?」

「時々ね。今日は母ちゃんにプレゼント」

「嬶にプレゼントだぁ?ははァん、さては何か悪いコトでもしたんじゃねえのか?ええ?色っぽい事でもよ。このヒヒジジイ!しょうがね~な~、俺が一緒に行って謝ってやるよ。マムちゃんは借金取りと母ちゃんへの謝罪が上手い…って、よせよオイ!誰が雪印の社長だって?」

「むしろ上手くないよね、謝罪」

「美味そうな和菓子がいっぱい並んでるな。なにが一番おすすめなんだい。店員さん、教えてくれる?」

「はい。やはり当店では上杉謙信公が戦いの前に将兵へ餅を振る舞い、力をつけさせたという故事に因んだ『出陣餅』が一番人気でございます」

「そうそう、上杉謙信さんってのは普段はえらい粗食で過ごしていて、戦になると家臣に景気よく御馳走ふるまうってんで、どいつもこいつも戦を楽しみにしていたって話があるよね。これも人心掌握術だよなァ。ちょっと物騒だけどよ」

「よおよお待ってたよ、これが出陣餅か。…あら」

「なんか山梨で…」

「あー、マムシさん。新潟の天気はどうだい?東京は今日も暑いよー」

「信玄…」

マムシさん!曲いくよ、曲!水曜日のカンパネラで『パフ』」

「ああ、あの "ついてもついてもモチモチ" って歌詞のヤツだな」

 

「ずいぶん美味いもんだね、これは。ヨモギ餅も香りがよくって、美味いよ、うん。出陣餅ってんだな、ちゃんとおぼえたよ。よっ!出陣餅!信玄餅!」

「出陣餅!! みなさんも、ぜひ手に取ってみてくださいね」

「え?その出陣餅をかぎ氷で食べさせてくれるっての?本当かい?店員さん」

「はい。店内のお茶席でどうぞ」

「ありがたいねぇ。9月になったからって、熱中症対策はしっかりやらなきゃ駄目だぜ。俺たち高齢者、通称ジャニーズシニアは体に水分をとどめる力が弱くなってるんだ。その点かき氷なんて風情もあって、持ってこいだよ。ほ~『出陣氷』って、これのことかい。また美味そうだな」

「やあやあ、お母さん。アナタも出陣氷たべてるの?美味しいかい?」

「とっても美味しゅうございます」

「今日はご家族で来てるの?お子さんと、そこに可愛いお孫さん達も沢山いるな。これならお母さんも安心だ。ああ、冥途の土産にたんと食べるんだよ。ナンマンダブナンマンダブ」

「氷がフワフワでいいやね、これなら入歯がなくても大丈夫だ。ヨモギソースの芳醇な風味と、黒糖のコクが口のなか一杯に広がるよ。出陣氷ってんだから、出陣餅もちゃんと入ってやがら。オイオイ、ノドに詰まらせないよう気をつけなよ、お母さん」

「はいはい」

「お孫さん達も大人に合わせて出陣餅を食べてるんだね…やあやあ、可愛いねぇ、口の周りに沢山きなこつけて。え?きなこは何の粉かって?ヨモギはお灸に使われているモグサと一緒か?氷が白くなるのは水の中に含まれる空気やミネラル、トリハロメタンや残留塩素が…うるせえなこのガキは!北欧の環境活動少女みてえな顔しやがって。子どもは小難しいこと言ってねえで、ブルーハワイでも食ってその青さにただ魅了されてりゃいいんだよ!しょうがね~な~、早く世に出て、俺みたいないつまでもピュアな大人になるんだぜ」

「いやいやいや、よかったねぇ、かなざわ総本舗。新潟のいい思い出を絵葉書にしたためて、店の前のポストから有利ちゃんに送るよ」

「絵葉書もいいけど出陣餅、忘れずに買ってきてよね。マムシさん」

「有利ちゃん、心配ご無用。たとえいま忘れても、自動販売機でいつだって買えるようにちゃんとなってるんだよ。ああ、便利な世の中になったもんだ。日本の夜明けは近い!」

「忘れずに今買ってよね、今」

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