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ドカッとドコ行こう

略して ドカドコ!

土曜日のコシヒカリ弁当、そして日本海

 

土曜日の朝、眠い目を擦りながらベッドから離れ、いつもなら台所で立ったままカフェノワゼットを口にし、やっと目覚めるのでございますが

今朝はダイドーブレンドMコーヒーを飲み、またシーツにくるまるのでございます。

Mコーヒーの無邪気な甘さは、熱帯夜を越えた気だるい朝に合うような気がします。

繭に包まれたような至福のまどろみ、通称二度寝の中、今日は何をしようかウトウト考え中なのでございます。

 

コシヒカリ弁当

人生は込み入っていて煩雑なもの。休日くらいはシンプルに過ごしたいものでございます。

ヌテラやカッテージチーズを塗ったパンドカンパーニュに、ショコラショーやフレッシュジュースくらいで、簡単に朝食を済ますのが定番ですが

いまだ夜の湿った空気が残る町に出て、『米やのコシヒカリ弁当』という名のお弁当屋さんに向かうのでございます。

ここの営業は朝の7:30から。

お弁当を買って朝食を済ませるのなら、使用したカフェオレボールやコップ類を洗う必要もなく、これ以上シンプルなことは無いというものでしょう。

コシヒカリ弁当では、何を選んでも美味しゅうございます。

ところで、2022年のアカデミー賞作品『ドライブ・マイ・カー』をご存じでしょうか。聞くところによるとこの近くでもロケが行われ、その際のロケ弁にこのコシヒカリ弁当が選ばれたそうでございます。

わたくし、恥ずかしながら『ドライブ・マイ・カー』は未鑑賞でございます。けだしアメリカ合衆国の権威ある賞をいただいたのですから、どんな作品なのかと想像と期待は膨らむのでございます。

ドライブと入ったタイトルからして、きっと車が大活躍する映画なのでしょう。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に近い内容だと思うのですが、当たらずも遠からずといったところでしょうか。

少し歩いた先の公園で、温かいうちにお弁当をいただきます。

朝露が光る木々の中を、縫って抜ける風は唯々さわやか。その風が唐揚げの薫香を、わたくしめの鼻に運びますれば、否が応でも食欲は増すばかりなのでございます。

『からあげ弁当』の唐揚げはサクッのジュワ。つまりジュ~シ~。

そして看板であるコシヒカリに取り掛かりますと、目を奪われるのが梅干しをラストピースとして構成される、古式ゆかしき "日の丸弁当" の様式美。一口食べるとその美味しさは、まさに日の丸を背負った日本代表なのでございます。

『のりから弁当』も大変美味しゅうございます。

『からあげ弁当』では居るか居ないか判らなかった昆布の佃煮が、主役の海苔の下に忍び込み臥薪嘗胆。あまねくこぶの旨味が知れ渡る事となり、これは『のりから弁当』ではなく『こぶから弁当』だと、見事美味しさの下克上を果たすのでございます。

 

・泥中の蓮

普段の夏なら海外にでも渡り、束の間のバカンスを楽しむものでございましょうが、世相的に二の足を踏んでしまう昨今でございます。

リュクサンブール公園で、自然と戯れたあの頃が懐かしゅうございます。

しかして、ここ高田城址公園の自然も、目を見張るものがございます。

この時期、見渡す限りお堀を埋めるのは緑なす蓮の葉と

可憐な蓮の花でございます。

「泥中の蓮」という言葉もございますが、蓮は泥の中にあっても、清らかな花を咲かせるものでございます。

穢れに身を置いても、清浄であって事を成し遂げる。

蓮の花を見習いたいものでございます。

ただ、泥上の蓮の花も結構ですが、泥中の蓮根も気になってしまうのが人情というもの。

"辛子蓮根" に "蓮根まんじゅう"、"きんぴら蓮根" に "蓮根のはさみ揚げ"…このお堀だけでも何人前のレンコン料理を賄えるのか…もうワクワクが止まらないのでございます。

 

・そして日本海

海までは近いとはいえ、移動には車が必要でございます。

もちろんバイクでも構いませんが

ヘルメットを被り、髪が乱れるのは避けたいものでございます。

もっとも

「朝寝髪乱れて恋ぞしどろなる」

寝起きのままの髪をセットせず車を運転する姿と、メットをとった後の髪ペッタンコ状態では、どちらも「恋も取りとめなくなる」に変わりないような気もしますが、これが人生の妙というものでございましょうか。

わたくし、海と戯れるのは今年初めてでございます。

波が足の裏の砂をさらっていくあの感触を、他にうまく形容できるものが世にあるのでしょうか。

例えば徹夜してヨギボーのクッションに身を任せると吸い込まれていくあの感じ…例えば泥酔して帰宅しヨギボーのクッションに倒れ込むと沈んでいくあの感じ…やはり少し違うようでございます。

ドーヴィルのビーチでの海水浴も素晴らしい思い出ですが、日本海の浜で足を洗うのも乙なものでございます。

足の内側に今でも残る、バイクの排熱で負った火傷二ヵ所。そのうち脛あたりの古傷を、寄せては返す波たちが優しく撫でていきます。

慈愛に満ちた日本海が、母なる海が、潮騒に乗せてわたくしに教えてくれるのでございます。

「リッター空冷は半パンで乗ってはノンノン」

と。

そろそろ夏真っ盛りでございます。

さあ革パンを穿いて、潮風を纏い、シーサイドライン、駆け抜けるのでございます。