今日もまた寒い。
今年はあと何回、寒波はやって来るのか。
カンパといえば「資金集め」を思い浮かべるけれど、もとはロシア語で「大衆に呼び掛けて、寄付を募る」という意味なのだそうな。
どっちにしろロシアというのが、また寒い。
『カップこづゆ』
「會津武家料理」の文字と葵御紋が重々しいが、カップにお湯を注いで3分というお手軽さが「頭はチョンマゲだけどGAPのパーカーを着ている侍」の様な、妙な魅力のある商品だ。
今の福島県、会津地方の武家料理や庶民のご馳走として江戸時代から広まった『こづゆ』は、現在もお正月や結婚式などで振る舞われる晴の料理。
「かたじけない」
「しばし待たれよ…」
「そこになおれ!」
一口食べれば、無骨な侍気分に浸れること請け合いだ。
『こづゆ』は専用の "こづゆ椀" と呼ばれる小ぶりで浅い器によそわれるが、「何杯でもお代わりしてくだっしょ」という心配りが込められているそう。
なのでお代わりする事はぜんぜん失礼にあたらないのだ。
おぬし達も遠慮せず、是非とも『カップこづゆ』たくさん買うでござる。
会津は内陸なので海からは遠い。冷蔵保存なんて出来ない昔は、海産物は乾物で取り扱うことになる。
干し貝柱から出汁を取り、里芋、人参、キクラゲ、豆麩などの山の幸を加えた、海と山と会津の自然が汁の中で出会ったマドリッド同盟総会。
それが会津の『こづゆ』なのだ。
昨年、訪れた奥会津。
今年も、また行きたい日本の原風景。
来年だって、きっと行くであろう未来に残したい官能の地。
バイクってのがまた、いいのだ。
道の駅や物産センターなどに必ず売っているお土産だけれど、ちょっと知識を齧って口にすれば(齧るだけに)あら不思議、少し郷土の文化に触れられた様でなんだか誇らしい。
郷土玩具『あかべこ』だってそのお尻、もとい首を上下に振って「依存なし」と言っているよう。
この具だくさん。
本式で作れば、具材の準備と下ごしらえでもう大変。インスタントはありがたい。
ほ~…あぁ、温まるなぁ。
温かい『こづる』を口にして思い浮かべるのは、福島に入るために通り抜けた「六十里越峠」から見た残雪の山々。
それはそれは美しかった。
そして、まだまだ寒かった。
雪解け水が上からジャバジャバ流れ込み、ビショビショになってしまうスノーシェイド。
盛大に濡れたっけ…「屋根があるのに傘がいる」なんて…ブルブル
う~む…解せぬ
温かい汁を頂いているのに、なんだか寒くなってきたで候。