「う~、寒いですね~!ブルブル」
「少し風があるからね。"あきかぜのふきぬけゆくや人の中" か…」
「人っ子一人いませんけどね。早朝だから」
・数日前「ありがと~」
事務所のエリカちゃんがランチを買ってきてくれました。
お肉柔らかくて、美味しいですよね~。
なになに?こんなモノもあったって?
『ポケットサンド たまとろメンチカツ』…こっちも美味しそ~!
ん?この真ん中の焼き印は…
長野県公式マスコットというガチの立ち位置に関わらず、ゆるキャラグランプリに出場し優勝も果たした欲深緑熊こと『アルクマ』じゃないですかー。
カワイイ~。
でもオリャーッ!
真っ二つ‼
モグモグ…ホントにたまごトロットロで美味し~い。
さぁて、それではメインのカツサンドに取り掛かるとしましょう。
でも、ちょっと多かったかなぁ…でも食べたいな…でも午後眠くなっても困るし…でも食べたいな…
「敵は本能にあり」
⁉…その声は…新しい大河ドラマが始まると必ず張り切って見始めるのに、数週間経つとバラエティ番組に戻ってしまい、最終話が近づくとまた見始める、まるでショートカット走行のようなこのバッドフィーリングは…
「次の大河ドラマの主人公は渋沢栄一なんだってね。今度こそ通しで観るつもりさ」
やっぱり!最後になって『麒麟がくる』をまた見始めた、"二輪がくる" こと荒川さんじゃないですか!
「荒川さんも楽しみにしてるんですね。私もです。いよいよ大河ドラマになるんですね、あの『ロッキング・オン』の編集長の」
「それは渋谷陽一ね。そっちも面白そうだけど。面白いといえば、また早朝ラーツーに出掛けようじゃないか」
「"毛無峠" は面白かったですもんね~」
「ワクワクしてきましたよ。今度はドコに行くんです?ささ、荒川さんも、カツサンドをおひとつどうぞ」
「や、ありがとう。今週末に、爽やかな朝の湖畔で小粋にモーニングと洒落込もうじゃないか」
「シャレオツ~‼ それならスマートカジュアルコーデで駆けつけます!」
「バイクだから防寒とプロテクションはしっかりね」
・長野県で2番目に大きい湖というわけで、長野県信濃町にあります『野尻湖』にやって来ました。
標高600mくらいの山中の天然湖。満々と湛える水の量は豊富で、長野県で一番大きい諏訪湖より貯水量があるんですって。
時刻は午前7:00。
やっと陽がさしてきましたね。ありがたやありがたや。
「昔は全面結氷することもあって、ワカサギの穴釣りも盛んに行われていたそうだよ」
「それはスゴイ‼ 凍った湖面で、スケートも出来たのかな。楽しそー。羽生きゅ~ん」
「ハハハ、羽生結弦君のファンなのかい?」
「?羽生善治九段のファンですけど…?」
「羽生きゅう…スケートの流れ関係ないよね」
・日本に生息していた象「野尻湖は、氷河時代に生息していたといわれる『ナウマンゾウ』の化石発掘地としても有名だよね」
「歌も有名ですもんね。♬ ほえろ!ナウマンくん。燃えろ!ナウマン…」
「それはマンモスね」
「ナウマンゾウといったら、ドイツの地質学者ハインリッヒ・エドムント・ナウマン教授にちなんで名づけられたんでしたっけ」
「そういうのは詳しいんだよねぇ」
「もしもルーマニアのペトレ・ロマン元首相が研究報告をしていたら、ロマンゾウという名前になってたってことかな」
「それはまたロマンがあるね」
「もしもユーゴスラビアのスロバダン・ウンコビッチ元駐中国大使だったら、ウン…」
「だいたいなんで元首相や元大使が研究をしている設定なんだい?」
・野尻湖畔で朝食をさあ、朝ゴハンの準備に取り掛かりましょう。
見てください、このロケーション。最高じゃないですか~。
この一幅の絵のような風景…ステキ…時間を忘れて眺めていられ…ん?ちょっと荒川さん!景色を見てないで準備をお願いしますよ。
荒川さんがバーナーのセットをしていますね…いつ見ても面白そう。
「荒川さん、手がかじかんでるんじゃないですか?」
「いや、格別…」
「ポンピングやらせ…手伝いますよ!」
シュコシュコシュコシュココココ…
「それくらい…それくらいにしておこう…」
「アチチ!アチチチ!荒川さん火…火が‼ ファイヤー!う~ん、是非に及ばず」
「及ぶよ。10秒くらいで火は安定するから落ち着いて」
「シ~。まだ朝ですよ、荒川さん。お静かに…」
「僕もその通りだと思うんだよ…」
お水は背負ってきたのですが、今回は1100EVO(積載量ゼロ:イタリア)に乗って来たので、ヤカンは荒川さんのCB750(積載量いっぱい:ジャパン)に積んで持ってきて貰いました。
さあ、グラグラ沸いてきましたよ~。
「あ、お湯は内側の線より少し多めに入れてください」
「薄味がいいのかい?」
「辛いの苦手なんです」
「カヲルくんがこのラーメンを選んだんじゃ…」
「ときどき覗きたくなるんですよね…辛味の地獄の深淵を」
「いろいろ大変だねえ」
いただきまーす!ズルズル…ハフハフ…
「ズルズル…なるほど…ハフハフ…」
「湖の形が植物の芙蓉に似ているので『芙蓉湖』とも呼ばれていてね」
「ハフハフ…あ~なるほど…モグモグ…」
ごちそうさまでしたー!
例のごとくスープは完飲しなければなりませんが、美味しかった~。
朝食後はホットコーヒーでほっと一息。
「『コーヒー・ルンバ』って歌があるよね」
「昔アラブの偉いお坊さんが何かやらかしたヤツですね」
「そこに "コーヒー・モカマタリ" という単語が出てきてね」
「モカマ…あ…ああ、あの元首相の」
「元首相関係は置いといて、まあ『モカマタリ』はイエメン産コーヒー豆のブランド名なんだけどね。歌では "素敵な飲み物" なんて唄われているから、さぞや美味しいのだろうと飲んでみたのさ」
「どうでした?」
「僕はコンビのニコーヒーでいいかな」
「私はゴールドブレンド~!」
「う~ん」と背伸びをして、深呼吸をして
さあ、まだ一日は始まったばかり。
お腹も一杯になったことだし、今日はドコ行こう~!
でも2月の野尻湖はこんな感じ。
あまねく銀世界です。
早く春にならないかな~。