ツルツル屋台の味ですねー。ここのラーメンは。
二年詣りに出掛けた帰りの、冷えた体で食べた屋台のラーメンのあの味です。モグモグ。今年もあと数日ですね。
消費税が上がったこのご時世に、600円から500円に値を下げた心意気。これはたいへんに嬉しいですね。
ごちそうさまでしたー。儲かっちゃった(儲かってない)100円で、カクダイ製菓のクッピーラムネでも買おうかな。
これはもう…屋台でしたねぇ
軽トラを改造したキッチンカーで作ったラーメンを、隣接するプレハブでいただいたのでした。
いつ通ってもコツコツと改築をされています。ここは長野県の長和町なので、お店はさながら長和のサグラダ・ファミリアといったところでしょうか。ご店主が調理をしながら、スキを見ては外に出てDIY作業をしているんですよ。これもいわゆる二刀流かしら。
・信州最古…いや、日本最古の温泉?
今年は本当に雪も少なく暖冬です。でも
「日のあたる石にさはれば冷たさよ」
そうは言ったって長野の冬は寒~い。この句を詠まれた正岡子規さんも、学生時代に信州に来られたことがありまして、6月下旬に善光寺街道から木曽路を旅されています。寒い時期じゃなくてよかった。すでにお体を患っていましたからね。
旅情に駆られまして、せっかく近くに来たのですから信州の鎌倉と言われる上田市の「別所温泉」に行きましょう。
そういえば、正岡子規さんは野球がとてもお好きでしたっけ…
「よーし、しまっていこうぜーっ!」
「リーリーリー!ゴー!」
別所の中心地に着きました。風情のある山間の温泉地です。
ここはあの日本武尊が東征の際に発見したといわれる、たいへん歴史がある温泉なんですよ。元中日の古本武尊じゃないですよ。
・北向観音を南向きでお参りしよう
古刹『北向観音』が鎮座している土地としても有名です。
北向観音の開創は825年。南向きに建つ長野市の善光寺が「来世の利益」を。向き合って北向に建つ北向観音が「現世の利益」を寄与すると信じられているため、参拝はダブルヘッダーで行う必要があるとも言われているんです。
温か~い!
このドラゴンズ…失礼、竜の口やお寺の手水舎では、水ではなく温泉のお湯が出ているのです。ありがたやありがたや。かじかむ手を温めていきましょう。
ここの温泉は清少納言の枕草子に名が出てきたり、木曽義仲も入ってみたりと、古より武蔵野市学童野球チームコンコン…もとい、こんこんと湯が湧き出て絶えない源泉があるのでしょうね。
お堂内は人で賑わっていますね。全国津々浦々から信仰を集めているのですから、いっつも熱盛状態です!
それにしても今日はちょっと、これは中に入れないくらい。ガルベスと山崎の大乱闘時くらいゴッタ返していますよ!
端の方からお邪魔して、今年も無事に過ごせたことを感謝しつつ、しっかりとお参りさせていただきます。お賽銭を出してと
「バッター大きいのいらないよーっ!」
ちゃんと奉納させていただきます。そりゃ小さい方かもしれないですけど…
お堂の中ではお守りなども購入できる授与所があり、おみくじも引くことが出来ます。
「バッター当たってけ当たってけーっ!」
初詣の際に、謹んで引かせていただくことにしましょう。
・国宝拝観は当日券をお求めください
別所温泉には国宝もあるのです!
国宝といっても、日本野球番付を発行している『野球界番付社』で人間国宝に認定(関西テレビ)された「ええもんもらいました」塩村和彦代表じゃないですよ。
北向観音のすぐ近く、「崇福山」の扁額を掲げます山門をくぐった先に、曹洞宗の名刹『安楽寺』があります。
「仏法を学び、禅を学び、道を学ばんことを要す」
信州で最古の禅寺であり、鎌倉時代から信州学海の中心スタジアム…否、中心道場だったとのことです。
フムフム、野球盤…案内板をしっかり読み込みます。経路に沿って、ラインアウトしないように気をつけなくてはなりません。
目指すは国宝『八角三重塔』です。
それにしても広いです。東京ドームでいったら、どれくらいの広さになるのかなぁ。
「外野自由席大人…いえ八角三重塔拝観をお願いします」
拝観料300円を納め、木戸を通らせていただきます。失礼しまーす。
通路は綺麗に掃き清められていて、しっかり手入れがされています。この時期は落ち葉で大変なのに…
これは、阪神園芸ばりの丁寧な仕事ぶりですよ。
見えてきました、あれが五角形のホームベース…おっと八角三重塔です!
スゴーイ!この神々しい佇まい。
建立は1290年代の鎌倉時代末期。近世以前の八角塔としては、日本に現存するただ一つの塔なんですよ。
軒を支える組物をギュウギュウに配した詰組。軒裏の垂木を放射線状に配した扇垂木。柱を貫通してつなぐ頭貫の端に掘り物をするなど、当時の最新技術と芸術が混然一体となって
「ナイスセン!ナイスセン!」
素晴らしい建築美です。禅宗様建築としても最古なのではと言われています。
周囲は私有地の墓地なので立ち入り禁止です。限られたフィールド・オブ・ドリームスで、塔全体を写真に収めるのは大変。
こうやって塔を見上げながら後ずさりしつつ…オーライ、オーライ…外野バック!バック!これは入るか?…入るか?…入ったーっ!墓地に片足が入りましたーっ!
ってワケにはいかないのです。
眼福眼福。悠久の歴史に思いを馳せることが出来ました。
・ご当地ならではの贅沢おやき!
上田市は県内有数の松茸の産地としても知られます。
「プロ野球の監督ともなれば朝から松茸ご飯ですか?」
「アホなこと言わんと早よ食べんかい」
南海ホークスの元監督・穴吹義雄さんと記者とのやり取りです。昔からそれだけ松茸は高価な代物だったのですね。
ちなみに在籍した南海はケチンボな球団だった様で、コーチ会議に球団代表が出席した際に、出されている20人分のコーヒーを見た代表が「このお代は誰が払いまんねん。球団は払う必要おまへん。」と言い出しました。それを聞いて色めき立ったコーチ陣の間に入った穴吹監督「代表はん、人を泣かしたら自分も泣く羽目になるのが世の中の鉄則でっせ…ゼニが無いのやったら電車叩き売ってでも作らんけえっ!」とは言わず「ワシが払うがな」と仰ったとか。たいへん人徳のある方だった聞き及んでいます。
創業百六十年の老舗『鎌原まんぢゅう』さんの「松茸おやき」をいただきましょう。どれどれ…
1個400円。
あれ…以前より値上がっているような…
「ヘイヘイ、ピッチャービビってる!」
も、もちろん購入します。おやきくださーい!
この白球…じゃなくコレが「松茸おやき」です。長野では色々とアレンジされるほど愛されているおやきですが
inakakaoru.hatenablog.com
素朴で安価な食べ物に、高級食材を入れるなんてそんな…オマリーのヘルメットがいっつもサイズが合っていなかったかのように、あんまり合わないような気がしないでもないですが…
パカッ。
フワッ。
これは、松茸の香りがスゴーイ!
いただきまーす。ハフハフ…モグモグ…美味しーい)^o^( オマヘルなんて言ってすみませんでした。
いやはや別所温泉、楽しかったー。
年末年始、信州にお越しの際はぜひ別所温泉で
「磯野ー!野球しようぜ!」
じゃない、観光をお楽しみくださーい。