暑いなぁ…
アルパカって毛で覆われてモフモフしてるけど、暑くないのかなぁ…夏…
(この後アルパカさんがノールックで横倒しになってきたので、ズーン!すごい衝撃。地面で体を掻きたかったみたい。ちょっと~…危なカワイイ!)
避暑のため『もぐら駅』に潜ってきたことを、お土産を渡しながら周囲に自慢していると
「話は聞かせて貰ったよ。もぐら、涼しそうでよかった。僕も穴は大好きさ。でもね、世の中は広い。もっと涼しい場所もある。色々な所に行き、見聞を広めなければダメだ。尿管の穴から天を覗くっていってね…」
その声は…そのオヤジギャグ…セクハラチックな発言は…
"バイクうろつき童子" こと荒川さんじゃないですか!
涼しいところに連れて行ってくれるそうです。ヤッター!
日を改めて、荒川さんが今回指定した集合場所 "梓川SA上り" に到着したのでした。
・飛騨地方の穴
ゴクゴク…
二輪専用スペース目の前のスターバックスには目もくれず『RAIZIN MOJITO』で水分補給です。
爽やか~。
「目的地は岐阜県さ」
「岐阜⁉お言葉ですが、岐阜は長野より西に位置するので、暑いイメージが…」
「岐阜と一言で言っても美濃地方とヒダ地方があってね、今回の行き先はヒダさ。ヒダにはスゴイ穴があってね、まずヒダの…」
「とりあえず安房峠を抜けて飛騨地方に行くことは判りました。あと、飛騨をカタカナで呼ぶのはなんか止めてください」
なんのつもりか燃料キャップのキーシリンダーカバーをビーンとおっ立てて『RAIZIN CLEAR』をグビグビ飲む荒川氏。
ちょっとエナジー過多のような…
・熱々のフランクフルト
国道158号線を走り、安房トンネルをくぐり抜け、岐阜県高山市奥飛騨温泉郷平湯の 『アルプス街道平湯』に到着です。バスターミナルが併設されているので、多くの観光客の方たちが買い物を楽しんでいますね。
岐阜といったら『明宝ハム』ですよね。国産豚肉100%のプレスハム。美味しいんですよ~。ハムその物を食べたいのですが、調理してありすぐに食べられる『明宝ハムフランクフルト』を購入しましょう。
二つ下さーい。
「アチアチ…荒川さん、フランク持ってて貰っていいですか?写真撮りますから」
「もちろんだ。こうかい?」
「ありがとうございました。 さて、いただきまーす!アチアチ…ハフハフ…モグモグ…美味しーい)^o^(」
「この角度かい?グイーンって、こうかな?」
「モグモグ…あーはいはい…モグモグ…あの~、涼しい場所というのは」
「お楽しみはこれからさ」
158号線を、荒川さんの背中を見ながら走ります。
荒川さんは、佐々木健介ことパワーウォリアーとヘルレイザーズを結成できるくらいの恐妻家として知られますが、今回も数日前より奥様からツーリングの許可を得ていたというのに
「いいわねぇお楽しみで…グリーンカーテンのゴーヤの収穫をしなさいよ!」
と出掛けに詰め寄られ、荒川さんはゴーヤを生でかじった様な苦悶の表情に。集合時間に安定の遅刻となったのでした。
なのでてっきり奥様は、ANNIHILATORの『KING OF THE KILL』で歌うジェフ・ウォーターズのリフ後第一声の咆哮みたいな声だと思っていたのですが、お話しをすると綺麗な声なのですから、世の中わからないものです。
・大きい鍾乳洞
連れてきていただきましたー!
「ここは標高900m、日本一高い場所にある観光できる鍾乳洞さ」
「日本一…スゴイ。だからこのキャラクターはヴィクトリーのVサインをしているんですね!」
「う…これは飛騨乗鞍観光協会所属のキャラクター『すくなっツー』といってね…」
すくなっツー…この眉毛…このヒゲ…陸奥圓明流の道着の裾のように縛った袖口…なんとも精力に満ちたワイルドな風体です。
それでは、入洞してみましょう!「入洞の色は…わんばんこ」
「なんです?荒川さん」
こ、これは涼し~い!
夏でも洞内の気温は10℃くらいなんですって。
地酒だって低温で貯蔵できちゃう。
「奥様のお土産に地酒はいかがですか?」
「家内はお酒は飲まないんだよ。超がつくほどの堅物でね。下ネタなんてもってのほかさ」
「…。あ、メールが来てますよ」
「バイクで出掛ける際は、家内が心配してこうして時々メールを送ってくるんだ」
「なるほど、ラブラブですね~」
「ハハハ、安否確認だよ…」
スゴイ…どれだけ長い年月をかけて形成されたのでしょうか。
気が遠くなって、ボーっとしちゃいます。
足元は舗装されているのですが、斜面や階段を昇ったり降りたりと結構なアップダウンで大変です。
でも、あまり整備し過ぎても…便利はありがたいけど…自然のままって難しい。
楽しかった~‼ そして涼しかった!
色々と見てみるもんですねぇ。やっぱり自然ってスゴイ。
「ありがとうございました、荒川さん。またひとつ、見聞を広めることができました」
「どういたしましてさ。…ところで岐阜には "美女街道" という、とても魅惑的な名称のスポットがあると聞いているんだけど」
「あ、国道361号線のことですね」
「近くに美女峠があるので、そう呼ばれているそうですよ。走りやすくて、良い道でした」
「…美女は?」
「そりゃ居るかもしれませんけど。以前走った時は、そもそもあまり人影が…でも、ホントに走りやすい道なんですよ~!こうストレートがですね」
「…そう」
なんだか意気消沈気味の荒川さん。
少し歩き疲れたのかな?歳だし。
・甘露
敷地内にはお土産屋さんや食事が出来るお店もあります。
これはいいですね~。少し息を入れましょう。
『ひやしあめ』じゃないですか~。
飴大好きの自分としては、ほっておけないですよ!
美味し~い)^o^(
水飴とショウガのバランスもちょーどイイです。ゴクゴク…
「あ、奥様にメールですか」
「そう。帰るメールさ。さっき良い写真を撮ってね。添付、送信と…」
「どんな写真です?私にも送ってください!」
その写真がこれ!ズーン!
と立派なカエルが2体。
まさに「今日も無事カエル」です。これは奥様、安心しますよ!
ご利益もあり、無事に長野に戻った我々なのでした。
その後、何故かまたまた荒川さんと連絡が取れなくなり、それから姿を見た人はいませんが、きっと夫婦円満に過ごされていることでしょう。
生真面目な奥様ですから、あの写真は喜んだだろうなぁ。よかったよかった。
待っている人のところに無事カエルまでがツーリング。
今度はドコ行こう!