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ドカッとドコ行こう

略して ドカドコ!

赤倉温泉『足湯公園』でライディングブーツ脱いで足を洗ったよー

 

前回のあらすじ!

「ブッシュ・ヒップ・レイク」

二人は野尻湖をそう名付け、シールド越しにウインクをして湖を後にした。朝の湖畔のモーニング、日々の喧噪を忘れさせる素敵な時間。空腹を満たし、心も満たし、美しい朝日がアスファルトに走る2台のシルエットを映し出すなか、エキゾーストノートが爽やかな高原にこだまする。

さあ、次はなんだ?

次はドコに行こう!

ブッシュ・ヒップ・レイクってどういう事だ⁉

 

inakakaoru.hatenablog.com

 

f:id:inakakaoru:20210306061532p:plain「どういう事なんです?ブッシュ・ヒップ・レイクって」

「ん?なんの事だい?」

 

赤倉温泉 手湯(無料)

f:id:inakakaoru:20210306091434p:plain「長野県信濃町のすぐ隣、ここは新潟県妙高市赤倉温泉だよ。江戸時代の湯治場から数えて開湯200年以上の温泉だね、カヲルくん」

「イイ感じの温泉街ですね~、荒川さん」

「藩政時代はこの地方を領有した高田藩が運営をしていた、日本で唯一の藩営温泉としても有名でね」

「藩営…う~ん、あんまり儲からなかったんじゃないですかねぇ…」

「?」

『殿様商売』なんちゃって」

「ハハハ、順調だったらしいよ」

f:id:inakakaoru:20210306091309p:plain「日が昇ってきましたが、まだまだ寒いですねぇ。ク~、手先の感覚が…」

「さあ、赤倉の名湯で手指を温めよう」

「手湯じゃないですか!源泉かけ流しだなんて、これはまた結構な…アチチチッ‼ 激熱ですよ、ここのお湯!」

「フフフ、手がかじかんでいると、ぬるいお湯でも熱く感じるものさ…アチチ!本当に熱いね。これはしっかり温まりそうだ」

f:id:inakakaoru:20210306091242p:plain「フ~極楽極楽…ん?岡倉大吉終焉の地…」

「それは食事処『おかくら』の店主だね。渡鬼の。大吉のほうじゃなくて天心だよ、岡倉天心

「ああ、あのお茶大好きオジサン」

日本美術院の創設者で近代日本美術史の開拓者であるカリスマを、一体どういう風に記憶しているんだい?」

f:id:inakakaoru:20210306091337p:plain「足湯コーナーはブルーシートが掛かってますね。名湯で足先も温めたかったなぁ…」

「他の場所を探してみよう。その前に妻にメールと…」

荒川さんは浪速じゃない方のモーツアルトと互いの奥様の話で意気投合、一緒に曲作りをしてしまうであろうほどの恐妻家で知られますが、本当にまめに奥様へメールをされます。あ、済んだみたい。

「相変わらず、中島敦パラオ赴任時ばりに筆まめですねえ」

「ハハハ、ここは南国じゃなくて北国だけどね。近くに足湯公園というのがあるらしいよ。さあ、出発しよう」

 

赤倉温泉 足湯公園(無料)

 

f:id:inakakaoru:20210306211331p:plainひとっ走りして着きましたー‼

赤倉温泉『足湯公園』です!

f:id:inakakaoru:20210307180130p:plainといっても先ほどの手湯から数百メートルの場所なので、ホントにひとっ走り。

ここは大きな駐車場が備わっているし、自動販売機や公衆トイレもあるしで、大変ありがたい施設となっております。

f:id:inakakaoru:20210306212055p:plain「よ~しっ‼ 張り切って温泉に入るぞ~!」

「確認するけど、足湯だからね。足湯。足湯のテンションで向かおう」

f:id:inakakaoru:20210306211428p:plain「『自分にあった温度の温泉をお楽しみください』…それも無料で…フ~ン…控えめに言って公園じゃなくて楽園ですね」

「ここも源泉かけ流しか。これは贅沢だ」

「なになに…温泉以外に冷泉もあって、温冷交互浴ができるんですって。やってみましょうよ~、荒川さん」

f:id:inakakaoru:20210307192503p:plain「この噴水の向こう側に、清水で満たされている『冷泉』があるんですって!」

「ハハハ、落ち着いて」

f:id:inakakaoru:20210307182159p:plain「…」

「急に落ち着いたね。いやはや、これは冷たそうだ」

「…もしや噴水の水と同じじゃ」

「別だよ、別。清水っ」

f:id:inakakaoru:20210306211505p:plain「今日は湯気ポカポカの温泉だけにしておいて下さい、荒川さん。年寄りの冷や水って言いますし」

「聞き捨てならないが、賛成だね」

f:id:inakakaoru:20210306211812p:plain「半円形の足湯スペース両端が湯口となっていて、そこがもっとも熱々なんですって」

「さっきの手湯の件からして、掛け値なしに熱そうだね」

「これは油断なりませんよ、荒川さん。気をつけて」

「僕が先かい?」

f:id:inakakaoru:20210306211909p:plain「アチチ…うーん、でも気持ちいいね、これは最高だ」

「どれどれ…ホントに熱い!う~、でもガマンガマン…熱湯が皮膚ガンを予防するって書いてあったし…東京都浴場組合ホームページに…留さん一家健康の秘密『お風呂で元気』に…」

「相変わらず妙なホームページを覗いているねぇ」

f:id:inakakaoru:20210306211955p:plain「♬ 旅行けば~ 駿河の道に 茶の香り~…」

「いやぁ…やっぱり温泉はいいねえ…足湯とはいえ」

「ゴクゴク。荒川さん、飲みねえ、さ、エナジードリンク飲みねえ。江戸っ子だってねえ」

「出身地は江戸の隣だよ。ありがとう。水分補給は大切だからね」

f:id:inakakaoru:20210306211258p:plain「ここは最高ですねぇ、足湯公園…もう足をお湯から出したくない…」

「ハハハ、ツーリングがここで終わりそうだよ」

 

f:id:inakakaoru:20210306212218p:plainそんな赤倉温泉の温泉公園も最近まではこんな感じ。

4月下旬までお休み中ですって。

f:id:inakakaoru:20210306212243p:plain温泉街も真っ白な雪に覆われて…

これはこれで趣がありますね。

f:id:inakakaoru:20210306212359p:plain早く春にならないかな~。

でも熱々の手湯はいつでも絶賛稼働中!

今日は佐久市臼田『コロナ食堂』にお邪魔しております。マムシさーん。

 

赤蝮サンダーズのミュージックギフト!

この番組は『エーザイ』『マルエツ』ほか各社の提供でお送りします。

inakakaoru.hatenablog.com

マムシさん、今日は佐久市臼田城下『味蔵コロナ食堂』さんにお邪魔しております。マムシさ~ん!」

f:id:inakakaoru:20210227051427p:plain「だから、さっきから佐久って言ってるじゃねぇか。しょうがね~な~、じゃあもう一度言うからな、いいか?

『さく』…どうだ。

やっぱり違う?発音的には『裂く』じゃなくて『柵』だって?長野界隈じゃ常識?尾高型アクセント?

うるせ~なぁこの野郎‼ 尾高型だか小田和正だか知らねえが、あんまり細けえコト言ってると女にモテねえぞ!なにから伝えればいいのかわからないまま時は流れてみてえな顔しやがって。世の中たいへんだけど勉学に励んで、早く俺みたいな立派な大人になれよ」

f:id:inakakaoru:20210130182010p:plain「やあやあやあ、もうホントにねぇ、有利ちゃん。いま佐久の臼田だよ。今ね、ちょいと地元の学生と友好的交流をしていたんだよ。子どもは国の宝だからさ。ことさら地方の子どもはいいやな。自然に育まれて、なんだか純朴だね」

マムシさんは子どもの頃、児童劇団に入っていたんだよね」

「いやいやいやいや、止してくれよ。もう半世紀以上前の話だよ。まいったな、誰がビョルン・アンドレセンだって?」

「誰も言ってないよ」

f:id:inakakaoru:20210227155944p:plain「しゃぶしゃぶ、ふぐ、すきやき…なんでもあるね、ここの食堂は。しかし『コロナ』って名前は、また一風変わってるね」

「ホッホッホ、ここいらじゃ『コロナさん』と呼ばれている老舗じゃよ。昭和19年からやってる」

「19年っていやあ戦中だな」

「太陽のガス層 "コロナ" から、ここの二代目が名前を取ってじゃな」

「ほ~」

「コロナといえば太陽大気っていってじゃな、100万ケルビンの高温でじゃな、100万ケルビンといえば摂氏…」

f:id:inakakaoru:20210130182256p:plain「ところでアナタどなた?」

「ワシ?そこの…」

「向かいの?ご近所の方?この野郎よく喋るジジイだな!黙って聞いてりゃあベラベラベラベラ…いくつだい?80歳?俺と大して変わらねえよ!てっきり100歳くらいかと思ったよ…五百羅漢みてえな顔しやがって。まったく…長生きしろよ」

マムシさん、さあ入店しよう」

f:id:inakakaoru:20210130170445p:plain「これはいいねえ、コタツ席があるじゃない。冬はコタツに限るよな。これで粋な年増が横に侍っててさ、『ちょいと…』なんてんで白魚のような指でさ、こう熱燗を差しつ差されつ…」

「"うちの亭主とコタツの柱  なくてならぬがあって邪魔" なんて言うけど、マムシさんもその口じゃない?」

「そうそう、粋な年増の顔を見たらカミさんで…って、よせよオイッ!まったく…でもまあ、カミさんには頭は上がらねえな。だから毎月感謝のハガキを送ってるよ。返事はいっぺんもないけどさ。でも、こっちからくれって言うのも野暮だろう?ガハハ!」

f:id:inakakaoru:20210130192628p:plain「しかし、ここは居心地がいい店だな。気に入ったよ。カウンターにデンと据えてある『朝日山』の菰冠は、来る前に記念で俺が贈ったんじゃないの?違うか。ガハハ!

よおよお、お父さん。昼間っから飲んじゃって、こいつはご機嫌だね。どうだい、いい店だよなぁ」

「あたぼうよ、マムシィ、ヒック、オレ、この店ェご贔屓だから」

マムシだぁ?さんをつけろよデコ助野郎!贔屓どころかピーキー過ぎてお前にゃ無理だよみてえな顔しやがって。まったく…お父さんこの近く?臼田はいいところだね」

「でっかいアンテナもあっからさ、臼田は『星の町』とも云われてらあ」

 

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「ああ、それで近くの稲荷山公園にロケットみたいなのがあったんだな」

f:id:inakakaoru:20210228054252p:plain「あたぼうよ。『コスモタワー』ってんでよ、臼田っ子たちに大人気だぜ」

f:id:inakakaoru:20210304220921p:plain「こんなモノ公園の真ん中におっ立てやがって。しかし立派だな…お父さんはもうたたないんだろう?」

「あ、卒業しました」

マムシさん、料理注文して、料理」


f:id:inakakaoru:20210130182556p:plain「美味いねえ、これは。長ネギが入っているかつ丼は、俺は好きだねぇ。

そういやぁ日曜の昼過ぎに食堂に入ると、だいたい『噂の東京マガジン』をテレビで流してて『やってTRY!』を観るハメになるんだが、あれはどういったカラクリなのかな?」

「平和な休日の昼下がりだよね」

f:id:inakakaoru:20210130190350p:plain「…」

マムシさん?ちょっとマムシさん?」

「あ…ああ、起きてるよ!観てるよ!」

「テレビを点けっぱなしにして寝てるから、消そうとすると急に起きた時のお父さんのセリフだよ。今寝てたんじゃないよね、マムシさん。お腹いっぱい食べた後だから」

「寝て…何を言って、冗談じゃないぜ。曲いって、曲」

「じゃあいこう。BUMP OF CHICKENで『睡眠時間』」

「だから寝てないって!」

 

f:id:inakakaoru:20210228064317p:plain「いやいやいや、有利ちゃん。いいところだったな、ここは」

「臼田は『日本で海から一番遠い場所』とも云われているよ」

「海なんか遠くたっていいやな。なんたって」

f:id:inakakaoru:20210228054800p:plain「こっちは宇宙が近いんだから」

「ハハハ、ホントだねぇ」